第4章 『成果創出の手段とあらゆる仕事に通底する5つの基本動作』 要約編

エッセー

手段の型となる「5つの基本動作」

本書で著者は仕事に取り掛かる際の標語を「目的から始めよう」に定めてきた。3層ピラミッド構造を目的の要素分解とし、第1章、第2章では目的について、第3章については目標について見てきた。

戦略構想=手段を考えること

この章では3層ピラミッド構造の最下層である手段について見ていく。バックキャスト思考に基けば、望む未来として目的を設定し、目的と現状のギャップを埋めるのが手段である。故に、まず把握すべきは目的と現状の間にある「目的達成を阻害している問題」である。

問題(=ギャップ)を特定し実行策を決め、それを実行に結びつけることで手段になる。手段を束ねて目標・目的達成のストーリーが作られたとき、それが戦略となる。3層ピラミッド構造の手段を考えることは、即ち戦略の構想である。立派な目的や的確な目標があっても、手段がなければ成果は生まれない。

あなたの仕事力を爆上げする「5つの基本動作」

手段を考える本質的技法に”5つの基本動作”がある。5つとは予測・認知・判断・行動・学習である。予測とは将来の潜在的な問題を先読みすること、認知とは状況の中から対処すべき問題を特定すること、判断とは複数の選択肢から問題対応への実行策を決めること、行動とはこの実行策を実行すること、学習とは過去の学びをもとに将来の問題解決に活かすことである。

この5つの基本動作は現在と将来という2項対立で見ることもできる。現在の問題に対処するための「認知・判断・行動」と将来の問題に対処するための「予測・学習」である。目の前の問題に対処するという意味でも前者は後者に先駆けるため、やや重複にはなるがまずは前者から見ていこう。

認知とは、目標達成に向けて解くべき問題を発見することだ。目標と現状とのギャップを特定し、優先順位をつけることだ。判断とは問題解決に向けて実行策を決めることだ。認知で立てたクエスチョンへのアンサー段階となる。行動とは実行策をより具体的な行動計画に仕立て、組織に落とし込んで実行に移すことだ。

次に後者の2つについても見ていく。予測とは、将来発生し得る潜在的な問題を先読みし先手を打つことだ。問題解決において最小の労力で最大の成果が期待できるのが、この問題の芽を先に摘んでおくことだ。学習とは経験によって得られた学びを将来の問題解決に転用することだ。学習は組織の力を底上げすることができる。

5つの基本動作は仕事の基礎体力を高めてくれる。ビジネスパーソンにおける狭義の「仕事」だけでなく、あらゆる場面において5つの能力の高さはあなたを助けてくれるはずだ。下の図は3つの仕事について具体的に5つの基本動作を考えたものである。

出典;戦略コンサルタントが大事にしている 目的ドリブンの思考法

5つの基本動作が時代や場所を選ばない普遍的な基盤であることを理解していただけただろうか?裏を返せば、仕事のパフォーマンスが低いときは基本動作のどれかの水準が低い可能性がある。基本動作をチェックポイントとして自己点検することで、自身の仕事のボトルネックを特定し改善点を炙り出すことができる。そこで問題に気づけば認知が変わり、判断や行動も変わってくる。

基本動作のパフォーマンスを高めるための最大のレバレッジポイント(=小さな力で大きく持続的な成果を得られる場所)は目的にある。本来の目的から外れていれば5つの基本動作は徒労に終わる。逆に言えば、目的を強烈に意識することで基本動作のパフォーマンスは向上する。我々はやはり目的ありきで仕事をする必要がある。目的なくのめり込む仕事は徒労なのだ。

出典;戦略コンサルタントが大事にしている 目的ドリブンの思考法

5つの基本動作は知っていれば良いだけの「フレームワーク」ではなく、実戦で意識して何度も揉まれることで徐々に身に付く「思考と実行の型」である。「型」は先人が無数の取捨選択を経て辿り着いた「最短距離」である。型は選択と集中、そのものである。また型であるからには、守破離のプロセスを経ることになる。

我々のゴールは<目的-目標-手段>の流れを欠くことなく一貫して語れることである。今この瞬間は何の為に何を目指しどのように辿り着こうとしているのか。これを語れるのが戦略的なリーダーである。

【参考図書】
戦略コンサルタントが大事にしている 目的ドリブンの思考法
amazonリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました