第7章 『無駄な動きなく最高の成果を得るアクションの導き方』

エッセー

戦略は所詮「脚本」でしかない。重要なのは行動だ!

行動の基本原則

5つの基本動作のうち、「行動」は認知・判断で見出した方法を実行に移すフェーズである。行動を成果に直結させるためには、認知・判断での下準備を活かし目的・目標と一貫させることが重要となる。

行動の成果は「正しさ」と「スピード」で決まる。これは判断の時と同じで、正しさ(目的・目標との一貫性)が最重要視される。行動のスピードはもちろん重要である。単位時間あたりの生産性が向上するからだ。しかし方向性の「正しさ」を見極めずにスピードを追い求めるのはチームの浪費となりかねない。

行動フェーズにおいて「正しさ」「スピード」に加えて考えるべきが「アクショナブルさ」である。これは行動を実際にチームが実行できるか、という観点である。ここは目的を目標に分解したところと似ている。あるメンバーは指示Aを聞いて「もっと具体的に指示が欲しい」と思う一方、あるメンバーは「なんでこんな細かい指示まで受けなきゃならないんだ」と思うかもしれない。

「アクショナブルさ」を満たすためには、チームメンバーの成熟度に合わせ指示の具体性を調整する必要がある。このためにはチームメンバーの力量への理解が欠かせないものとなる。

行動の指示はWhat(何を)とWhen(いつまでに)とHow(どのように)で決まる。しかしWhat・When・Howだけで指示を与えるとチームの創意は無くなる。ここで重要なのはWhy(何のために)を伝えること。仕事の目的や目標が見えることで、自分の作業が成果にどう繋がるのかをメンバーが意識できる。メンバーからの工夫や修正も期待できるようになるだろう。

行動の4ステップ

目的・目標を達成するための手段を実務に落とし込み、チームの「実行」を推し進めるステップを説明する。

STEP1 Howの観点で行動をブレークダウンする

「判断」で特定した実行策からアクションを抽出するためにHow(どのように)を使っていく。ここでもタテとヨコのマトリックス形式で実行策を分解し行動を構造的に整理する。この際タテは行動のカテゴリー、ヨコはHowの観点での分解である。タテの分解は異なる行動のかたまりを大きく切り出すことである。一方ヨコの分解はアクショナブル化の分解と言える。

STEP2 「目的-目標-手段」の3層構造を確認する

ここまでのようにブレークダウン&構造化を行うことで手段の要素を揃えることができる。ここで一旦視点をズームアウトさせ、手段が目的・目標の達成からずれていないか確認しよう。木ばかり見ていると森が見えなくなるものだ。

ここで確認すべきは、手段が目標に対し「何のために?」の観点で結びついていることだ。ここに淀みを感じたら、この時点で修正すべきだ。目的へのスムーズさが欠けたまま手段を確定させれば、成果を生み出さない手段を1つ増やすことになりかねない。

STEP3 抽出した行動を行動計画に仕立てる

これまで洗い出した行動を行動計画に仕立て上げよう。この際ガントチャートを作るのが便利だ。

上のガントチャートには矢印が入れられているが、これは依存関係を示す。どの行動がどの行動とどんな関係があるかを明示することで、優先順位が明確になる。

STEP4 行動をメンバーにデリケーションするかか

What, How, Whenが揃ったら最後はWhoである。実行するのが人間である以上、「誰がやるか」は重要だ。しかし現場では意外とこの「誰がやるか」がうやむやにされ易い。

誰かに仕事を任せることを苦手とする人は多い。これはデリゲーション能力不足である。他人に任せることでメンバーのモチベーションが高まり、自律的な成長を促せ、リーダー自身はより高度な業務に時間を使うことができる。

目的・目標に沿った行動か。いま一度確認してみよう。

ここで重要なことを復唱しておこう。大事なのは行動の「正しさ」だ。

現代社会ではとかく「もっと速く速く」と急かされるが、真に恐れるべきは行動の遅さではなく「目的を見失いながら成果に結びつかない仕事をすること」である。1日の仕事の区切れ目に設ける5分の「目的の確認作業」。これこそが最大にハイレバレッジな時間だ。1日の仕事が目的に沿わない(=成果を生み出さない)作業になってしまうことを避けるのだから。

【参考図書】
戦略コンサルタントが大事にしている 目的ドリブンの思考法
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