問題設定は問題解決の主要部分である
ここまで3層ピラミッド構造の目的・目標のフェーズを学び、前回は手段フェーズを概観した。今回は前回説明した5つの基本動作の「予測・認知・判断・行動・学習」のうち認知について説明していく。
問題においても「選択と集中」
目的達成の手段の質は、問題設定の質で決まると筆者は主張する。問題は「現状と目標のギャップ」と言い換えられる。目指す先と現在地の差分こそが問題であり、問題は理想状態があってこそ生まれると言える。
この理想状態こそが目標である。適切な問題があれば適切な問題設定ができる。問題設定においても重要なのは「我々は何を目指しているか」である。
問題が100あるとして、その中で成果を左右する重要な問題は20ほどしかない(20:80の法則)。当然100の問題をしらみつぶしに探るのは非効率である(通称;犬の道)。そこで必要なのが「選択と集中」である。生産性向上の鍵は無駄を省くことにある。選択に重要なのは目標達成へのインパクトである。
優先すべき問題が特定できたら、次は問題の原因を探る。問題解決の本質は「因果関係の操作」であり、問題の真因を知らなければ最適な手段は見つからない。インパクトの大きい問題を深掘りし、行き着いた真因への解決策を設けるのだ。
「インパクトと解決可能性」&「広がりと深さ」
ここからは問題の見極め=認知の技法を3ステップで説明する。
STEP1 目標に対する現状を把握しギャップを見つける
何事もジョブには目標があり、目標達成を阻害する問題がある。目標に対して現状把握を行おう。目標に対する現状把握をおこなうことでギャップが見つかる。ギャップや問題は組織の現状ごとに異なる。
STEP2 2割の重要問題を特定する
STEP1で問題は発見された。重要なのはその中から優先して対処すべき問題を特定し「選択と集中」を行う。最も重要な観点が先にも述べた「目標設定に与えるインパクト」である。もう一つ挙げるとすれば「解決可能性」であろう。そもそもその問題は解けるのか、という観点である。
この「インパクト」と「解決可能性」の2軸でマトリクスを作り、その上に問題をマッピングしてみる。当然、第一象限が優先度の高い問題である。他の問題は捨てよう。何かを捨てるから戦略である。
ここまでで優先すべき問題を得られた。
STEP3 真因を特定し、真に解消すべき問題を特定する
問題の恒久的解決をすべく、因果関係の操作をしていく。そのためにまず問題の原因を掘り下げる。アプローチは原因の「広がり」と「深さ」の2軸である。
広がりとは原因の所在、つまり「どこに問題があるか」である。あり得る原因の所在を抜け漏れなく(MECEに)拾っていく。特に真因策定の上流段階で抜け漏れがあると真因を多く見失う可能性があるため丁寧に拾う。
深さとは真の因果関係、「なぜそれが起こっているのか」である。なぜなぜ分析でよくある質問が「どこまで深掘りすれば良いか分からない」であるが、この答えは「あなたと組織が腹落ちするまで」である。探究心を持って深掘りをすれば「これだ」という真因に必ず辿り着く。
本書では本書ではユーザリティチェーンについて紹介されているが、本質的な議論ではないため省略する。この章の本質は「問題特定の重要性」とそのHow Toである。
【参考図書】
戦略コンサルタントが大事にしている 目的ドリブンの思考法
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