学士論文のフレームワーク(『論文』vol.1)

マニア向け

【要約】先行研究探して理論分析。csvデータ作って実証分析。

ここでは学士論文(通称・卒論)の書き方のフレームワークについて書きます。なお、対象は経済学部でミクロ経済理論をやってきた学部生ですので、他学部や他分野専攻の方は参考になれど「そのまま」と言うわけに行かないと思いますので、教授や指導教官に聞いてみてください。

今回記すフレームワークは論文の方向性や意義が決まった後の話ですので、何書こうかな〜と思っている方はそこを決めてください。授業を受けていると何でも納得できる訳ではないと思います。「えっ、それ本当かな…?」と思うこともあるでしょう。そのテーマで題材を決めると上手く決まる可能性が高いです。あなたが疑いを持ったということは、何かしら引っ掛かりがあるのでしょう。
https://okachang.main.jp/wordpress/2022/07/22/経済産業イノベーション政策検証/#toc1

①概観

学部生がある程度まともな経済理論論文を書くのであれば、理論分析と実証分析がその中心となります。「理論の論文なのに実証もやるのか」と思われるかも知れません。これは(僕含め)学部生の能力では新たな経済理論を一から構築することが難しいためです。このことは後述します。とにかく、理論分析と実証分析の2つが終われば9割がた完成したと言って間違いないでしょう。

私の研究内容だと、理論分析では企業規模とR&D(研究開発)について書かれたミクロ経済論文について探す必要があり、実証分析では企業規模とイノベーション強度について書かれた計量経済論文を探す必要があります。ちょうど良いレベルでこれらを両立している論文が見つかれば良いですが、期待しない方が良いでしょう。

②理論分析

理論分析と言っても、ご自身で経済理論を構築するのは修士論文以降の話です。学士論文では「権威ある英語論文の理論を紹介する」というのが限界でしょう。

今回の研究では、以下の条件を出来るだけ満たす論文が見つかると嬉しいです。
①企業規模とイノベーション頻度に関する論文であること
②英語論文であること
③高名な経済雑誌(The Economistとか)で発表された権威ある論文であること
④2010年以降の論文であること
⑤実証分析との関連性の強い論文であること

ここの作業は次回以降で詳しく過程を書いていきます。Google Scholar等の普及で論文を探しに図書館に足繁く通う必要がなくなったのは事実です。

③実証分析

実証分析では統計ソフトを使用して理論が計量経済的にも妥当であるかを分析します。csvファイル作成や方向性の確認などでExcelを使うことはありますが、基本的にRなどを使っていきます。

この「データの作成」という作業は意外と難所で、ネット上で手に入らないデータは国会図書館などに取りに行かなくてはなりません。また紙媒体のデータしかない場合は手打ちで何万個ものデータのファイルを作成しなくてはなりません。こういう手間も考えると、データが揃っているかというのは論題決定の一つの要素だと言えます。

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